最近は新規に作るシステムというのはあまり聞かなくて、過去のシステムからの更改系の案件が多いように感じます。
このような状況の中、マイグレーション技術はインフラだけでなく開発者にとっても非常に重要になってきています。
マイグレーション対象は既に利用されているシステムが多く、これらのシステムにシステム停止を行う時間も限られています。この場合、マイグレーションにかけられる時間も少なく数時間程度で無事マイグレーションを完了させなければならない場合も多々あります。
今回はこのマイグレーション計画においてどうマイグレート項目を選定してゆくかについて考えてみます。
マイグレーション計画:マイグレート項目を考えよう
マイグレーションが必要とされるデータは RDBMS であったり、ファイルであったり、インフラ観点で言えばドメイン、DNS、バックアップ設定等も含まれる訳ですが、これらは既存のシステムを理解している必要があり、非常に困難なものです。
まずマイグレート項目には少なくとも以下のデータが抜けていないかをチェックしましょう。
- RDBMS
- メールデータ
- ログ
- システム設定ファイル
- OS 設定ファイル
- アプリケーション
- バッチ
インフラ観点だけでも追加で以下の項目も確認しておく必要があります。
- ドメイン
- DNS レコード
- 負荷分散構成
- バックアップ設定
- 冗長構成定義
- ミドルウェア(実行環境)
- SSL
次にこれらをいくつかの種類に分類します(次の表は例)。
この分類によってマイグレート時のタイムスケジュールや加工を行うサーバ、マイグレードツールの仕様が決まってきます。また、限られた時間の中で以下に効率よくマイグレートを進めるかの指標判断にもなってきます。
今回はこれらについての話は触れていませんが、項目整理って以外に見えないものが見えてくるのでやってみることをお勧めします。