4.4. さまざまなボリュームオプション(その3) – GlusterFS Community ではじめる分散ファイルシステム

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ストライプドレプリケーテッドボリューム

ストライプドレプリケーテッドボリュームはレプリケート(ミラー)したブリックの上にストライプドボリュームを作るものです。

長所

性能向上と可用性が見込め、必要なブリック数も手頃な数(最低4つ)と言えるかもしれません。

短所

このボリュームではあまり拡張性は意識していません。このボリュームに拡張性を追加したいのであればディストリビューテッドストライプドレプリケーテッドボリュームを使います。

注意点

ブリックの数はストライプとレプリカを掛けた数になるように作成します。ブリックの数がこれ以上増えるとディストリビューテッドストライプドレプリケーテッドボリュームとなってしまうことに注意して下さい(この場合もブリックの数はさらに倍数を指定する必要があります)。

ボリュームの作り方

このボリュームを作るには次のようにコマンドを実行します。

gluster volume create <ボリューム名> stripe <分割する数> replica <複製する数> transport [tcp | rdma | tcp,rdma] <ブリック>...

このコマンドを実際に使うと次のようになります。

# gluster volume create test-vol stripe 2 replica 2 piett:/srv/test-vol motti:/srv/test-vol secura:/srv/test-vol tano:/srv/test-vol

この例の場合、piett と motti、secura と tano でそれぞれ1つのレプリカされたボリュームを作成し、piett&motti と secura&tano でストライプドボリュームを作成します。

ディストリビューテッドストライプレプリケーテッドボリューム

ディストリビューテッドストライプレプリケーテッドボリュームはレプリケート(ミラー)したブリックをストライプし、さらにブリックをまたいでファイルを配布するボリュームオプションです。

レプリケート→ストライプ→ディストリビューテッドの順に構成され、根本の部分でレプリケートされていることからある程度の信頼性が確保されています。

長所

他のオプションのいいとこ取りなボリュームオプションで可用性・性能・拡張性ともにバランスが取れています。

短所

このボリュームを構成する為に多くのブリックを必要とします。ブリックを増やせば増やすほど効果的ですがコストがかかります。

効果的なシステム

どんなシステムでも有用です。

注意点

ブリックはストライプとレプリカを掛けた数の倍数にする必要があります。最低構成のストライプ2つとレプリカ2つでも 8つのブリック を必要とします。

ボリュームの作り方

このボリュームを作るには次のようにコマンドを実行します。

gluster volume create <ボリューム名> stripe <分割する数> replica <複製する数> transport [tcp | rdma | tcp,rdma] <ブリック>...

このコマンドを実際に使うと次のようになります。

# gluster volume create test-vol stripe 2 replica 2 piett:/srv/test-vol motti:/srv/test-vol secura:/srv/test-vol tano:/srv/test-vol 192.168.1.150:/srv/test-vol 192.168.1.151:/srv/test-vol 192.168.1.152:/srv/test-vol 192.168.1.153:/srv/test-vol

この例の場合、piett と motti、secura と tano、192.168.1.150 と 151、192.168.1.152 と 153 でレプリカを作り、piett&motti と secura&tano、192.168.1.150&151 と 192.168.1.152&153 でストライプを作り、このストライプにランダムにファイルが分散されていきます。